過去の記憶
❖ 小学生の頃は〇〇だった。

小学生の頃、楳図かずおの気持ちが悪いホラー漫画が好きだった。
岡本太郎の奇抜で奇妙な作品が好きだった。
部屋の本棚にはホラー漫画数冊と太陽の塔が飾ってあった。
一番好きな授業は図工で次が体育だった。 今の作業は自由課題の図工に似ている。 自分が心の中で描いた空想のものを現実のものにしているからだ。 斫り作業が一段落したこともあってか、過去のどうでもいい記憶と哀しい現実が同時に舞い降りてしまった。
小学5年生の時、作品作りに没頭していたが終了のチャイムが鳴ってしまった。
もう少しで完成しそうなので続けてやっていた。
隣のK君も続けている。 そこへ図工担当のI先生がK君をいきなり突き飛ばして言った。 もう、終わってんだろ。辞めろ!
そしてK君の作品をぐにゃりとやった。
K君が凍り付いたが自分もそうだった。 I先生はK君に鬼の形相で言い放った。 お前はやってもやらなくてもどの道1だ。
そして僕の方をちらっと見て行ってしまった。 昭和にはこういう先生が普通にいた。
体育も得意だったがS君だけには何をやっても適わなかった。 特に短距離はS君の真骨頂だ。
僕も短距離には自信があったがS君は記録保持者だ。 S君は中学の時は陸上部で短距離専門だった。 そんなS君は得意の足を生かしてS急便で働いていたが、会う度に痩せていく。
痩せていくというか窶れていくんだ。
そんなS君はいつの間にか市議会議員になっていた。
僕のジムにも時々やってきて雑談することもあった。
だけど、もうあの頃のような溌溂としたスポーツマンの面影はどこにもなくなっていた。
人生は儚く短い。最近、つくづくそう思う。
昨年8月、S君は旅立ってしまった。
あれからもう1年 か・・・








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